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HASです。
こういう話になるとついつい喋りたくなりますね〜。
喋らせてください〜。
「温度測定」すると 「oh!熱い」の「先」を知りたいと思います。よネ。
・ダイオードの場合
例えばCR1&2のM4G5はデータシートによれば (googleで検索かけるとあります)
Vrm=600[V],IF_ave=3[A], Tjmax=175[℃],IFmax(AC半波の尖頭値)=250[A],Vf=1[V]
θj_c(接合部とケース間),θj_l(接合部とリード間)がデータシートで不明ですがディレーティングカーブから
θj_cを40[℃/W]と推定する。
<根拠:50[℃]までフル負荷okなので(IF_ave*Vf)=3[A]*1[V]=3[W]で175[℃]で0負荷なので(175-50)[℃]/3[W]=40[℃/W]>この意味は1[W]ロスあると表面温度よりジャンクションは1[W]当たり40[℃]高いってこと。
この電源の出力定格電流の推定は
R1803,1804が過電流保護回路の設定用抵抗であり 両端電位差が0.6[V]になる電流値が最大出力電流となります。
Io_max=0.6/(0.15+0.15)=2[A] 0.8掛けとして 多分通常Ioは1.5[A]位と仮定します。
で一応ダイオード電流も1.5[A]とすればダイオードの順方向電流による損失は約1[W]程度とおもいます。
では祐度判定してみましょう。
この無線機の最高使用環境温度=Ta_max=40[℃]とします。
披測定物の表面温度-測定時環境温度(筐体外側温度=室温)=ΔTC
ダイオード損失=DL=1[W]とすると実働ダイオードジャンクション温度Tj_maxは
Tj_max=ΔTc+Ta_max+(θj_c*DL)=(76-20)+40+(40*1)=136[℃]
<結論>
このダイオードの最大定格である Tj_maxは175[℃]でなので 信頼性を確保する設計では0.8掛け程度なので
ワーストケース時に140[℃]以下であれば良いので推定136[℃]であるのでOKと判断出来ます。
但しプリント基板直挿しの場合プリント基板に定格温度の規格があり105〜130[℃]程度であり
基板根元のリード温度をワーストケースに於いて100[℃]以下にしないと経時劣化で基板が変色炭化します。
<ワーストケースと祐度判定基準>
入力電圧の上下限、出力負荷のオープンショート急変 入力電圧のオンオフ 環境温度の上下限 等
披測定素子の最大ストレスポイントを見極める事
その条件下にあってその素子で定義される最大定格等の規格に対して0.8掛け以下であればOKとする
という事が確認出来れば安心設計となります。
・電力系固定抵抗器の場合
個々の抵抗器の個別スペックを確認します
一般的に定格温度は150〜200[℃]と高いので「熱い事自体は当然」ですが 前記の通り基板直挿しであれば
ワーストケースで基板根元のリード温度が100[℃]以下になるように工夫します。
・トランスの場合
トランスは安全規格上の制約が煩い部品です。
安全規格は取りあえず無視して温度上昇のみで考えると
部材がボビン コア 巻き線 絶縁材料 等ですが
耐熱クラス 許容最高温度[℃]
A 105
E 120
B 130
F 155
H 180
どのような耐熱区分で設計されているかで変化します。
普通はA種で設計されていますので巻き線温度のΔTが60[℃]以下であればOKです。
部品祐度語らせると止まらなくなるhasでした。長文読んで頂いて有り難う御座いました。
間違いも頻繁ですので鵜呑みにはしないで下さいね。
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